睡眠の計測法
睡眠研究のむずかしさは、眠りをはかる尺度の信頼性が低いことです。
睡眠は非常に流動的な現象で、その状態は刻々と変化しています。
しかし、寝入ってから起き出すまでの間に、いくつかの定型的な経過をたどるのです。
これらの一連の変動はみかけからではあまりはっきりしませんが、眠りを脳波や筋電図など何らかの指標で測ってみると、驚くほど多彩な睡眠活動が検出できます。
健康な若い成人を例にとりましょう。
たいていの人は22時から2時の間に眠気が高まり、寝床に入ります。
いわば"睡眠圧"(sleep Pressure)が、休息期に向けて急速に高まっているかのようです。
夕刻ピークに達した体温は、この頃は次第に下りつつあります。
身体は何となくだるくなって、何かをしようとすると、努力しているという実感は強いですが、能率はあまり上がらないものです。
頭皮の上に皿状の小さな電極を貼りつけて、脳の表面から出る微弱な電圧を検出することができます。
これが脳波です。
動物実験では頭蓋骨に小さな孔を開けて、そこから細い針状の電極を挿入し、先端が脳の表面あるいは内部に達するようにして、脳波を検出しています。
脳の表面、つまり皮質から直接、脳波を導出する場合、特に皮質脳波(electrocorticogram、ECoG)
ということがあります。