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2010年12月 アーカイブ

睡眠周期 2

たいていの成人では、睡眠周期が4~6個つながって、6~9時間のまとまった長い睡眠期を形成しています。


このように、1日に1回だけまとめて羽根 布団で眠る様式を、単相性(monophasic)の睡眠といいます。


しかし、睡眠周期どうしの間に、ごく短い覚醒期が出現することがあります。


健康者の場合には、記憶に残らない程度の短さですが、これが延長すると睡眠障害の原因となります。


一方、若齢者や高齢者、およびほとんどの動物は、1日に何回も眠るのでこの様式を多相性(polyphasic)の睡眠といいます。


多相性睡眠の場合には、睡眠周期どうしの間に出現する覚醒期がかなり延長し、はっきりした活動を伴うことが多いです。


たとえば、実験室に飼われているラットは多相性睡眠を示し、睡眠周期を1日に約100回繰り返すそうです。


さて、ヒトでは初めの2~3回の睡眠周期では、ノンレム睡眠の中の徐波睡眠の割合は多いですが、以後は少なくなり、次第に浅い眠りばかりになります。


一方、レム睡眠は回を追うごとに、1回の持続時間(エピソードといいます)が長くなります。


記憶には残らない程度の断続的な覚醒状態もさかんに出現してきます。


このことは活動期が近づくにつれて、入眠期とは逆に"睡眠圧"は衰え、代わりに"覚醒圧"(pressure to wake)が高まってくることを示すかのようにみえます。

肝性脳症の不眠について

入院2日目に脳波検査をしたところ、高振幅の徐波が著明で、一部に三相波と呼ばれる独特の波形がみられました。


この波形は激症肝炎とか、肝硬変などの場合に肝性脳症といった状態で、意識の混濁をきたした時にみられる特徴のある徐波です。


血中のアンモニア値を測定すると、著明な上昇がみられ、肝性脳症であることが確認されたため、電解質などの補給が行われました。


夜間のせん妄状態にともなった不眠が入院後数日間続きましたが、次第に意識の混濁は改善されてきました。


結局、この患者さんは3ヶ月間位入院していましたが、肝臓の機能は正常には戻らず、いわゆる慢性肝炎という状態で退院しました。


現在のところは禁酒していますが、元来酒好きですので、いつまた飲み出すかわかりません。


このような身体的疾患・・・


特に肝臓や腎臓などの障害にともなって起る不眠に対しては、慎重に対処しないとかえって元の病気を悪化させてしまうこともあります。


やはり入院させて充分な検査をした上で、処置することが必要となってきます。


このように、高級 羽毛 布団でも眠れないといった場合には不眠症の疑いがありますので気をつけましょう。

脳動脈硬化症による不眠

脳動脈硬化症による不眠について。


K.Iさん(83歳)男性の症例です。


元来健康であまり病気をしたことがなく、70歳をすぎるまで小・中学生に水泳を指導していた人です。


性格は几帳面で、今でも朝起きると乾布摩擦を毎日やっています。


3年位前に娘婿が事業に失敗して、本人にも経済的負担がかかり、将来のことを考えると不安になり、夜間羽毛 掛け 布団の中でも眠れなくなってきました。


来院した時は、不眠が続いたためか元気がなく、物忘れが多くなって困るということでした。


身体的な検査では、眼底検査で中等度の動脈硬化を認め、軽い腎機能の障害(これも腎臓の動脈硬化によるもの)がありました。


血圧や心電図には異常はなく、脳波もほぼ年齢相応の状態と思われました。


問診をしてみますと、娘婿との折合いが悪く、時々自分の財産をとられるような気がする、といっていました。


家族に様子をきーと、夜になると、自分の財産がねらわれている、財産がなーなってしまったと大騒ぎをするとのことです。


次の日になると全くその事を憶えていないというのです。


これは、脳動脈硬化症や老人痴呆などによくみられる"夜間せん妄"という状態です。

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